閑臥庵
閑臥庵は、京都御所の北、鞍馬口通に建つ黄檗宗の禅寺です。円融天皇が安倍晴明公に開眼させたと伝わる北辰鎮宅霊符神の像を祀り、「鎮宅さん」と親しまれてきました。夜の庭園と普茶料理でも知られます。
由来・伝承
閑臥庵は山号を瑞芝山といい、公式由緒によれば、江戸時代前期に後水尾法皇の実弟・梶井常修院の宮の院邸であった地に開かれました。王城鎮護のため貴船の奥の院から鎮宅霊符神をこの地に勧請し、黄檗山萬福寺の六代・千呆禅師を開山に招いて、寛文十一年(1671年)に創建されたのが起こりです。法皇は自ら「閑臥庵」と名づけて宸筆の額を寄せ、御所の祈願所としました。法皇が春秋に和歌を詠んで庭を愛でたと伝わり、宸翰などが今も寺に残ります。
鎮宅堂に祀られる北辰鎮宅霊符神は、北極星と北斗を神格化した神で、十干十二支九星を司る総守護神、陰陽道の最高神とされます。閑臥庵の像は、平安時代の中ごろ、円融天皇が方除・厄除の霊神として、都の丑寅(東北)にあたる貴船に祀ったものと伝わり、天皇が晴明公に付託して開眼させたとされる金剛像で、高さは四尺五寸(約136cm)です。晴明公の子孫・土御門家が陰陽道宗家として守る天社宮(福井・名田庄)でも鎮宅霊符尊神を祀っており、この神が陰陽道の系譜の中心にあることがうかがえます。
見どころ
鎮宅霊符神を祀る御廟の正面には石炉が据えられ、脇の狛犬の台座とともに、陰陽道の象徴である五芒星が刻まれています。寺宝として、後水尾法皇の宸翰のほか、伊藤若冲による十二支の版木、開山三百三十周年を記念して制作された砂曼荼羅などが公開されています。拝観は午後から夜にかけて行われ、本堂と庭園のライトアップが毎日灯ります。黄檗宗に伝わる精進の普茶料理を京懐石風に仕立て、庭を眺める個室でいただけるのも、この寺ならではです(要予約)。
アクセス
- 所在地
- 京都市北区烏丸通鞍馬口東入新御霊口町278
- 拝観時間
- 13:00〜20:00(最終受付19:30)。無休(年末年始休み)
- 拝観料
- 500円。抹茶・京菓子付きは1,200円(14:00〜16:30のみ)
- 地下鉄
- 烏丸線「鞍馬口」駅1番出口から徒歩約3分(烏丸鞍馬口の交差点から東へ約230m)
- 市バス
- 37系統「出雲路橋」下車、徒歩約4分
- 普茶料理
- 要予約(2〜3日前まで)
拝観時間・料金・料理の提供は変更されることがあります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
周辺の関連スポット
- 天社土御門神道本庁(福井・名田庄)——晴明公の子孫・土御門家の本庁。泰山府君大神とともに鎮宅霊符尊神を祀ります。
- 清浄華院(上京区・寺町広小路)——晴明公の泰山府君の法を描く『泣不動縁起絵巻』を伝える浄土宗大本山。南へ徒歩圏です。
- 晴明神社(上京区・堀川一条)——晴明公の屋敷跡に創建された晴明信仰の中心。
よくある質問
- 鎮宅霊符神とはどのような神様ですか。
- 北極星と北斗を神格化した北辰の神で、十干十二支九星を司る総守護神とされ、陰陽道の最高神と位置づけられています。「鎮宅」は家宅の災いを鎮める意で、方除け・厄除けの神として信仰されてきました。
- 安倍晴明とはどのような関係ですか。
- 閑臥庵の鎮宅霊符神像は、円融天皇が晴明公に付託して開眼させたと伝わります。もとは都の鬼門にあたる貴船に祀られ、江戸時代に王城鎮護のためこの地へ遷されました。
- 拝観だけでも入れますか。普茶料理は予約が必要ですか。
- 拝観のみでも可能で、13:00から20:00(最終受付19:30)まで開いています。普茶料理は完全予約制で、2〜3日前までの申し込みが必要です。
出典・参考
- 黄檗禅宗 瑞芝山 閑臥庵 公式サイト(由緒、鎮宅霊符神像、伽藍、拝観時間・料金、アクセス)
- 京都市公式 京都観光Navi「閑臥庵」(寺宝の公開、ライトアップ、定休日)
社寺・関係者の方へ:掲載内容の訂正、写真のご提供、取材・掲載のご相談はお問い合わせからお願いいたします。
最終更新:2026年8月30日
- 宗派
- 黄檗宗(山号 瑞芝山)
- 本尊
- 釈迦如来(本堂)・鎮宅霊符神(鎮宅堂)
- 開山
- 千呆禅師・寛文十一年(1671年)
- 晴明公ゆかり
- 北辰鎮宅霊符神像(晴明公開眼と伝わる)
- 拝観
- 13:00〜20:00(最終受付19:30)・500円
- 所在地
- 〒603-8146 京都府京都市北区新御霊口町278
- 地図
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- 公式サイト
- https://kangaan.jp/
- https://www.instagram.com/zuishizan_kangaan/